いろんな味噌を食べましょう!!
2022/09/02
日本での食事を語る上では欠かせない”味噌”。
赤味噌白味噌合わせ味噌・・・なんとなくこれが好き!というのがあると思いますが、それぞれの違いはなんなのか、どう作られているのか、ご存知ですか?
今日はそれぞれの味噌についてお話ししようと思います。
そもそも味噌とは?
味噌とは、1300年という長い間、日本人の食生活を支えてきた伝統食品です。
日本の国菌である”麹菌”から作り出される酵素を使って作られる大豆発酵食品でもあります。
以前お話しした基礎調味料である”さしすせそ”の”そ”にあたるものです。
味噌の期限は古代中国の食品”醤(ひしお)”だと考えられていますが、日本にどのように伝わったのかはわかっていません。
平安時代に初めて”味噌”というものが文献に出てきます。
その時はまだ現在のように常備調味料ではなく、食べ物につけたりなめたりして、そのまま食べられており、地位の高い人のお給料や贈り物として使われるなど、庶民の手には届かない、贅沢品でした。
そこから鎌倉時代にお味噌汁が登場し、室町時代には大豆の生産量が上がるとともに農民たちが味噌を作るようになり、味噌を使ったお料理が誕生、保存食として庶民に浸透しました。
味噌が保存できる栄養食であることから、戦国時代には戦国武将たちがこぞって味噌を戦場での食糧にし、貴重なたんぱく源として持つようになりました。
そこから伊達政宗「御塩噌蔵」、武田信玄「信州味噌」、上杉謙信「越後味噌」、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康「豆味噌」というように味噌作りを進め、各地の特色ある味噌が作られるようになりました。
さらに江戸時代には江戸の人口増加とともに味噌の需要と供給が合わなくなり、三河や仙台から味噌が江戸に送られ、大繁盛。味噌文化がさらに広がっていきました。
味噌の種類
味噌はJAS規格で原料による分類として、米味噌、豆味噌、麦味噌、調合味噌に分かれています。
その中で、現在国内で生産されている8割が米味噌です。
米味噌とは、米麹に大豆、塩を加えて作られており、白味噌は米味噌の一種です。
豆味噌は豆麹に塩を加えて作られており、愛知、岐阜、三重の東海地方で作られています。
一般的に赤味噌と言われるものは豆味噌に当たります。
麦味噌は麦麹に大豆、塩を加えて作られています。主に九州地方で多く作られており、一部愛媛、瀬戸内の方でも作られています。
調合味噌は、米味噌、豆味噌、麦味噌を3種、または2種調合したものを言います。上記3種類に入らない味噌は調合味噌と言えます。
味噌の選び方
味噌の味は甘味、塩味、旨味、酸味、苦味、渋味など、さまざまな味が絡み合ってできています。
そのため、好みは人それぞれ、千差万別です。
では、どうやって選べば良いのでしょうか?
まずは裏のラベルを見て、”できるだけシンプルな材料でできている味噌”を選びましょう。
前述した通り、味噌は麹、大豆、塩でできています。ですので、ラベルを見てこの3種類でできている味噌を選ぶようにしましょう。
スーパーには”酒精”というものが入っているものが多く並んでいます。
味噌は発酵食品ですから、どんどん発酵が進んでいきます。そのため、発酵の過程で微生物たちは二酸化炭素を生成します。そうなると、容器が膨張したりする可能性があり、それを防ぐために添加されています。
また出来上がりの状態(色・味など)をできるだけ長持ちさせる(発酵をゆっくりさせるため)役割を持ちます。
発酵がどんどん進んでもそれを楽しみたいわ、とい方はぜひ完全無添加のものを、売られている品質でできるだけ楽しみたいわ、とい方は酒精が添加されているものなど、それぞれの状況によって選ぶと良いでしょう。
また、甘い味噌が好きな方は麹の割合が多い、淡い色のものを、辛いのが好きな方は塩分濃度が高い、または色濃いものを選ぶのがおすすめです。
本当にたくさんの種類がスーパーでも並んでいます。ぜひ、いろいろな味噌を食べてみて、好みの味を探してみてはいかがでしょうか?
もちろん、各地にある味噌蔵さんを訪問していろいろな味噌を買ってみるのもとってもおもしろいですよ!