【人気の3種】冬に食べたい定番のカニ
2021/11/13
【人気の3種】冬に食べたい定番のカニ
冬になると食べたくなる「カニ」。お鍋に入れるだけでも一気に彩りを与えてくれます。そんなカニの中でも今回は、「日本の三大食用カニ」と呼ばれるタラバガニ、ズワイガニ、毛ガニをピックアップして、その基礎知識とおすすめの食べ方を紹介します。
ズワイガニ
産地や雌雄により呼び名が異なる「冬の風物詩」
ズワイガニの生息地は、日本海、北太平洋、オホーツク海、ベーリング海に広く分布し、日本では北海道から山口県までの範囲で多く漁獲されます。そして、国内では産地や雌雄によって呼び方が異なり、「松葉ガニ」「越前ガニ」など様々な地域ブランドのズワイガニが流通しています。
ズワイガニの身はしっかりとしており、甘味と旨味が強いことが特徴です。またカニ味噌も濃厚で美味しく、カニの全てを味わい尽くすことができるでしょう。旬の時期は11月~5月頃で、流通しているもののほとんどがオスですが、時期によってはメスのズワイガニも食べることができます。どのように食べても美味しくいただくことができ、カニ鍋やボイルだけでなく、お刺身やカニしゃぶなどでも楽しむことができます。
タラバガニ
【別名「カニの王様」とも呼ばれているが、実はカニじゃない!
タラバガニは英語で「King crab(カニの王様)」と呼ばれており、日本において主に食されているカニの一つです。ですが、タラバガニは実はカニの仲間ではなくヤドカリの仲間に分類されています。外観上はカニに見えますが、他のカニは脚が10本あるのに対して、タラバガニは脚が見た目上8本しかありません(小さい脚が2本、甲羅の下に隠れています)。
タラバガニは主に、オホーツク海、ベーリング海、アラスカ沿岸、日本海、北極海の海水が冷たい地域に分布しています。日本でも北海道で漁獲されていますが、規制などにより市場に流通するタラバガニのほとんどが海外からの輸入品で、北海道産はあまり出回りません。以前は9割以上がロシア産でしたが、現在ではアラスカ産、カナダ産、ノルウェー産のタラバガニも流通しています。
タラバガニの身は肉厚で弾力があり、味は淡泊であっさりとしています。旬は4月~6月と11月~2月に2度訪れ、4月~6月には甘味が増し、11月~2月には身入り(身の詰まり)が良くなります。対してカニ味噌は、油っぽく水分が多いため、食用には向いていません。調理する前に流水で取り除くと良いでしょう。おすすめの食べ方は、カニ鍋、焼きガニ、バター焼きです。
毛ガニ
名前の通り、毛を生やした北海道を代表する食材
毛ガニは名前の通り、体を覆う密集した毛が特徴的なカニです。タラバガニ、ズワイガニと比べてサイズは小さく、甲羅の幅は約10~12cm程です。東北地方(一部)、北海道からアラスカ沿岸まで生息しており、場所により漁期が異なるため、一年を通して楽しむことができます。
タラバガニ、ズワイガニと比べて身の量は少ないですが、きめ細かで上品な甘味を味わうことができます。また、カニ味噌はなめらかでコクのある味わいで、苦味よりも甘味を感じることができます。変わった食べ方として、身とカニ味噌を和えて食べる「とも和え」や、甲羅に残ったカニ味噌に日本酒と混ぜて熱にかければ「甲羅酒」としても楽しむことができます。
今回は「日本の三大食用カニ」と呼ばれるタラバガニ、ズワイガニ、毛ガニの基礎知識とおすすめの食べ方を紹介しました。家族や親戚で集まってカニを囲む際は、是非とも参考にしてみてください。